盆栽 剪定の仕方

樹と剪定

盆栽を愉しむにあたって、剪定は欠かせない作業です。
樹の姿を整えるために、あるいは花や実の付きを良くするために、そして樹の健康を管理するためにも、定期的に手をかけていきましょう。
というとめんどくさく感じるかもしれませんが、コツを覚えてしまえば簡単です。
まずは好きな樹、お気に入りの植物をとっかかりにして、剪定の基本を覚えてしまいましょう。

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盆栽道具

剪定の基本

幹を切る、枝を切る、根を切る

これは盆栽だけに限らないですが、植物を育てる際には「切る」という作業が多く必要になります。
背の高い植物を切り詰めたり、伸びすぎた枝を落としたり。
植え替えの際に太い根を切ったりもします。
これは見た目だけでなく、その後の生育にも大きく影響するので、基本に沿った剪定がしたいですね。

幹や枝など、葉が茂っている部分を選定するときの基本は、芽の上で切ることです。
切った後で新たな枝や葉が生えてこない場所で切ってしまうと、その枝は生気を失って枯れてしまいます。
逆に芽がある場所ではその芽が力を持ち、かえって元気に生育することもあります。
頂上付近の、勢いのある枝を切って力を削ぐ剪定もありますが、その場合も芽の有無を確認して切る場所を決めましょう。
切った後が禿坊主では面白くないですもんね。

根を切る場合も同様で、太い根を切ってから新しい根が生えてこないようでは根が腐ってしまいます。
細い根はある程度大雑把でも大丈夫ですが、立派な根を切るときにはちょっと注意したいですね。

樹に合わせた剪定

松柏盆栽の剪定

松柏類には常緑樹が多く、緑がある状態での剪定が主になるのでちょっと見づらいかもしれません。
また、季節ごとに葉を一新することもないので、不用意に切ってしまうとその後しばらくその痕跡が残ってしまいます。
カ○オくんにいたずらに切られたら、そりゃあ波○さんだって怒ります。
でも、1年を通して緑を楽しめるのが松柏類の醍醐味ですから、丁寧に剪定を行いましょう。

松柏類には独特の剪定がいくつかあって、それぞれ「緑摘み」や「芽摘み」「古葉取り」というふうに呼ばれています。
新芽を摘んで葉の大きさや数を調節したり、常緑樹ゆえの古い葉が残っているのを取ってしまう方法です。
これらは樹によってやり方がありますので、個別にやり方を調べてみてくださいね。

葉物盆栽の剪定

葉物盆栽というと、紅葉や銀杏といった落葉樹が思い浮かびますね。
冬期になると葉を落として枝があらわになるので、その頃に剪定をするのが基本です。
姿を整えやすく、葉が茂った姿をイメージしながら切っていくのも楽しいですね。

盆栽では、幹と枝だけになった「寒樹」の姿も愉しみます。
細かい枝ぶりや広がり、幹の風情などを味わいたいので、そのことを意識した剪定も必要になってきますね。

落葉樹ゆえの楽しみとして、葉が落ちる前の紅葉があります。
それが見たいために葉物盆栽を育てている方もいらっしゃるのでは?
きれいに紅葉させるには、日照条件や葉を痛めないための風防といった対策も必要とともに、葉を均一に整える作業が大切です。
いわゆる「葉刈り」になりますね。
枝打ちを細かくするといった目的もありますので、ぜひ行ってみてください。

花物盆栽の剪定

花を愉しむ花物盆栽は、花芽をつけるための剪定が重要になります。
樹によって花芽のつく位置が異なるので、間違って花芽を落としてしまわないようにしましょう。

若い樹だと花が咲きにくかったり、隔年のほうがきれいに花を咲かせる樹があったりもするので、状況に応じて剪定に強弱をつけるといいですね。
今年は我慢、と決めたなら、花芽にこだわらずに枝ぶりや樹勢をつける剪定をするのもありだと思います。

花を付ける樹の場合、花を愉しむ前の「摘蕾」、花を愉しんだ後で行う「花柄摘み」が必要です。
多すぎる蕾を間引くのが摘蕾で、実に養分が取られる前に花を摘むのが花柄摘みです。
翌年の花付きにも影響しますので、名残惜しいですが心を鬼にしてどうぞ。

実物盆栽の剪定

実の前段階となる花をつけなきゃ、という意味では、花物の盆栽と同じく花芽の存在が重要になります。
結実のためには花を咲かせることと受粉を促すことが大切。
花が咲かない、あるいは実がつかないといった場合には、剪定の仕方が違っているのかも知れませんのでその樹の特性を調べてみてください。
受粉樹が必要な場合もあります。

見事に結実したなら、実が熟すのを楽しみにして過ごすことにします。
ただ、盆栽という状況下では、多すぎる実は樹を疲労させます。
せっかく結んだ実を摘んでしまうのは忍びないですが、バランスを見て「摘果」することも必要でしょう。
そうしてできた実にはきっと愛着もわくはず。
十分に愛でて愛でて、その後で……やっぱり切りましょう。

剪定すべき枝

盆栽では「忌み枝」と呼ばれる、美観を損ねるとされる枝があります。
同じ場所から複数の枝が伸びる「閂枝」や「車枝」、変な方向に生えてくる「立ち枝」「垂れ枝」「逆さ枝」「絡み枝」、不要な場所に生える「懐枝」「胴吹き枝」「ひこばえ」などがあります。
勢いの強すぎる「徒長枝」もそうですね。
こういった枝は樹の姿を乱しますし、他の枝の通風や採光に悪影響を与えるのですぐに切ってもいいかと思います。

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