杜松の盆栽の育て方

杜松(としょう)の盆栽

ヒノキ科のビャクシン属に分類される杜松。
杜松という呼び方は主に盆栽にするときのもので、植物名でいうとネズ、あるいはネズミサシといった呼び方をされます。地方によってはムロといったりもします。
日本にも自生している植物で、主に東北より南の丘陵地帯に分布しています。

盆栽の世界で杜松は大変人気が高く、永い期間持ち込まれた、風格に満ちた盆栽もよく見かけます。
産地によって微妙な差異があるようで、伊勢や能登などの杜松が好まれていますね。他にも幹の太りがいいものや芽を吹きやすいもの、葉が密になる八房性のものに人気があります。

ある程度の耐寒性や耐暑性も持ち合わせているので手がかからず、その葉の形状から防犯もかねた生垣としても利用されているのがネズ(杜松)です。
盆栽としては五葉松や真柏と並んで松柏物の代表ともいえる植物。目をかけて時間を経ればきっと見事な盆栽になりますよ。

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杜松の育て方

杜松(としょう)って?

杜松(としょう)の特徴

杜松は針葉樹です。その一番の特徴といえば、ネズ(ネズミサシ)という名前の由来にもなった針のようにとがった葉です。
盆栽を作るときにはこまめな手入れが必要になりますが、少し触るだけでもちくちくと痛いことから敬遠されている部分もあったりするのでしょうか。
それはちょっともったいないですね。
どうしても痛いのが苦手という方には、紫杜松のように葉が柔らかくて痛くないものもありますので、まずはそちらを選んでみるのもいいかと思います。

また、時を経た杜松の盆栽に欠かせないものといえば神(ジン)や舎利(シャリ)といわれる、枯れて白骨化した枝や幹。
風格を増し、自然に揉まれたような雄大な雰囲気を醸し出してくれます。
ジンやシャリを作ることができるのは幹質が硬い樹種に限られており、杜松はまさにうってつけの素材といえます。
そのために杜松を育てているという方も、きっと多いのではないでしょうか。

杜松(としょう)の盆栽の作り方

杜松(としょう)の剪定

杜松の盆栽の場合、若木なら整枝や樹形作りのために枝を落とす剪定も必要になりますが、ある程度姿のできた老木になるとそれほど枝を切るようなことは必要なくなるかと思います。
姿を乱す原因となる徒長枝は、5月〜6月頃に剪定します。

大事なのは芽摘みと古葉取り。
上へ上へと伸びようとする樹の成長を押さえ、そして葉を細かく密に育てるためにも芽摘みは大切。
新しく伸びた新芽を摘み、また黄色くなってしまった古い葉や枝を切ることで内部まで光を通し、枝枯れを防ぎましょう。

剪定はそのまま9月頃までは行うことができますので、伸びてきたなぁと思ったら随時行います。
9月を超えると芽が動かなくなってくるので、樹を衰弱させないためにも芽摘み納めはそのころにしておきましょう。

杜松(としょう)の植え替え

樹を枯らす原因の一つに植え替えのまずさがあります。
杜松は、植え替えの際に土を取りすぎると根が弱って枯れてしまうことがあります。
根の強い樹なら植え替えの際に水洗いをして土を全部落とすこともできますが、杜松の場合は根を捌く程度にして土を残しておいたほうがいいことが多いです。

適期は4月〜5月の少し暖かくなってきたころ。
常緑針葉樹である杜松は、一番元気があるその頃に植え替えを行うと失敗が少ないかと思います。
落葉樹と同じ2月〜3月がいいという声もあります。
それでも大丈夫かとは思いますが、寒さと乾燥には気をつけたいですね。

杜松(としょう)の潅水(水遣り)

水を好む性質があるので、潅水はたっぷりと、鉢底から水があふれるくらいにあげましょう。
ただ、過湿は嫌うので水はけのよい土を使うことが大切です。
日光にもしっかりと当ててあげたいので、日当たりのよい場所で、土の表面が乾いたらあげる、を目安にしてください。

杜松(としょう)の施肥

剪定納めの9月前後に玉肥をあげるといいかと思います。
肥培の目的があるならそれ以外の時期にも施肥しておきましょう。

大切なのは樹をよく見ること。
肥料は必要ですが、樹が弱っているときに必要以上に与えると悪影響があります。
花や実をつけない分(球果はつけます)、杜松はある程度は放任していても育ちます。
ほったらかしにしすぎてぼさぼさになった杜松を見かけることもありますからね(笑)。

そうそう。
ネズの実は杜松子(としょうし)あるいは杜松実(としょうじつ)という名前で生薬になっていたりもしますね。

杜松(としょう)の増やし方

主に挿し木で増やすことができます。
活着率が非常に高いので、剪定のときにでたいらない枝を土に挿しておけば、いつの間にか発根して根付いてくれます。
私の場合、忘れた頃にふと見ると根の生えた杜松が土の上に横たわっていた、何てこともありました(笑)。

時期をあわせたいなら4月〜5月頃が適期。
バーミキュライトを多めにした土に挿しておきましょう。
増やしすぎには要注意。

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お勧めの樹

  • 赤松(あかまつ)
  • 真柏(しんぱく)
  • 一位(いちい)